品質保証

Quality Assurance


酪農場から食卓へ栄養に富んだ健康的な製品を届ける

米国の酪農関係者全員、すなわち酪農家、牛乳加工業者、製品・原料の製造者、科学者、政府の安全専門家、消費者および酪農機関の代表者は、米国の製品が同国の高い規制基準を満たし、顧客や消費者の期待と要件を上回る品質・安全性を保証できるように尽力しています。確立された法律、基準、伝統、価値を有する米国の酪農業界は、世界中の食品・飲料企業および食品サービス機関にとって信頼できるパートナーとなっています。米国の酪農業界は、栄養価が高く、新鮮で健康的な乳製品や原料を求める人々から選ばれる存在でありたいと考えています。栄養に富み、新鮮で健康的な乳製品を確実にお届けするために、農場から食卓に至るまで以下のようなステップが設けられています。  

酪農場で 

酪農場で

国土が広い米国は地域によって気候に差があるため、米国の酪農家は、それぞれが酪農を営む場所の気象条件やその地域の資源を考慮し、乳牛を飼育しています。たとえば年間を通して乳牛を放牧しているところもあれば、極度の寒さまたは暑さから牛を保護するために納屋で飼育しているところもあります。農場の立地や飼養頭数はさまざまですが、どの酪農家も手入れの行き届いた健康な乳牛を育てるために尽力しているのは同じです。栄養価の高い飼料を与えることで、健康的で高品質の牛乳を常時生産できると考えているためです。米国の酪農場の大半は家族経営であり、代々酪農業を営んでいます。彼らは市場の要求および家族のニーズを満たすために必要な分量の牛乳を搾乳し、土壌と水質を保持するために懸命に取り組んでいます。そのうえで、次のようなサポートを受けることがあります:

  • 検査官が適切な安全手順について酪農家に助言し、国内規制を施行。
  • 酪農場での汚染物質および病原菌の検査。
  • 獣医が定期訪問し、動物の健康状態を確認。
  • 動物栄養士が乳牛の飼料に含まれる栄養価を確認。
  • 監査人が酪農家と協力し、乳牛の健康状態や良好な飼育状態を保証。全国酪農 FARM (Farmers Assuring Responsible Management) プログラムと連携。

工場で

工場で米国の牛乳加工業者と乳製品・原料の製造業者は、米国の酪農場から運ばれた牛乳の品質と安全性を保持するために最大限のリソースを投入しています。世界中の顧客に米国の乳製品および原料を最高の品質で提供するために、工場では規制上の要件よりも高いレベルを求め、事前措置を講じる場合があります。

  • 企業プロセスの脆弱点の分析。品質保証、汚染の防止および検出のための革新的かつ実績のあるプロセスの適用。
  • 世界食品安全イニシアチブ (GFSI) や Safe Quality Food (SQF) Institute などが規定する世界的に認められた規格に準拠。
  • プロセスおよび製品 ISO 認証。
  • 酪農場から顧客の手元に届くまでの乳製品トレーサビリティの導入。

米国の加工業者と製造業者も、継続的な改善と持続可能性のために投資を行っています。米国乳製品イノベーション センターは米国の酪農家、米国の酪農企業、食品・飲料メーカーから成るコンソーシアムであり、米国政府、学術機関、非政府組織の代表者と連携しています。このコンソーシアムでは病原体防除効果の向上、監査プロトコルの強化、サプライチェーンのリスク低減のために共同で取り組んでいます。

行政監視 

行政監視米国食品医薬品局 (FDA) は、米国で製造された乳製品およびその他の食品・飲料の安全性を高める国内法を施行しています。州および地方自治体の監査者は、酪農場や工場を定期的に訪問して、すべての規則が遵守されていることを確認します。さらに、米国農務省 (USDA) は動物の健康を守り、牛乳の品質規格に関する規格を保守しています。米国では、低温殺菌された牛乳が安全に生産されることを保証するために、政府によって標準や手順が定められています。FDA は、低温殺菌乳条例 (PMO)、すなわち低温殺菌の時間と温度に関する要件を定めた一連の規格を管理しています。この規格では、乳製品を製造する施設と工場を建設、配備、清掃、消毒する方法や、牛乳を処理、保管、輸送する方法を詳しく定めています。さらに、全米の酪農場、加工施設、製品を対象に厳密で一貫した検査を実施することを保証しています。最終確認として、米国の乳製品および原料は、酪農場から工場、港に至るまで、複数の重要なチェック ポイントで検査されます。このようにして、米国政府の厳しい基準を満たす製品のみが、国内外の顧客と消費者の元に届けられます。

米国酪農業界は顧客に対して、さらなる責任を果たしています。最近制定された食品安全強化法は、全国の食品会社に対して、科学的に証明された汚染防止管理方法を導入し、製造した原料および完成品を追跡可能にするよう促すものです。米国の酪農業界は、本規制が施行される前から、こうしたアプローチの実施や評価を行い、食品業界をけん引してきました。